~ 今回、紹介する作品 ~
七海
恋愛小説大好きな
夢見る大学1年生
夢見る大学1年生
六花
ちょっと大人な社会人2年目のお姉ちゃん
※※※※※※※※※※※※
あー、彼氏ほしいー。
あんた、夏休み前に彼氏できたって言ってなかったっけ?
七:なんか思ってたのと違って、別れた。
六:早っ!彼の何がダメだったの?
七:デートでプラネタリウムに行ったんだけど。
六:うんうん。
七:理系男子だからかうんちくばっか語るし、全然ロマンチックなことしてくれないの!ありえなくない!?
六:うんちく垂れてくる男は確かにイヤねぇ。
七:宙人くんはロマンチックな星空を見せてくれたのにー!
六:あんたそれ、この前読んだ恋愛小説の中に出てくる男の子でしょ。
七:すごーい!よく分かったね、お姉ちゃん!
六:毎日、恋愛小説に出てくる男の子の話してくればイヤでも分かるわよ。
七:あははー……。
六:まったく。もっと現実を見なさい。
七:むー。
六:年上の方がいいんじゃない?先輩とかー、いっそ大学の教授なんてどうよ(笑)!?
七:教授いいねぇ!!
六:え……冗談で言ったんだけど……。
七:研究室での秘密のランデブー……萌える!
六:ランデブーって…あんたいつの時代の人よ……。
七:でも私の学部、おじいちゃん先生しかいない……。
七&六:…………。
七:あー。どっかにロマンチックなことしてくれる教授いないかなぁ。ねぇねぇ、教授って言い出したからには誰かいるんじゃないの?
六:もう……。冗談のつもりで言ったのに……。あ、でもそんなあんたにオススメの小説ならあるわよ。
えっ!なになに!?
じゃーん!『29歳、最高の恋&最後の恋~愛した人は天才変人科学者~』!!
七:えぇ……私まだハタチにもなってないんですけど。
六:ふふん、アナタにはまだ大人の恋愛はまだ早かったかしらね。
七:お姉ちゃん、私の若さに嫉妬してるの?
(ボコッ!!)
六:なにか言った?
七:い、いいえ、なんでもありません。
六:とにかく!あんたみたいなロマンチストにはオススメな作品よ。どんな年齢でも関係なく絶対キュンキュンできるから読んでごらん。
そこまでいうなら……、一体どんなお話なの?
雑誌の編集をしているアラサーの沙織が、ド変態のオレ様天才科学者、田口教授に出会って次第に恋に落ちていくという、ちょっとエッチな大人のラブストーリーよ!!
七:……。
六:ちょっと、七海聞いてる!?
七:読み終えた。
六:えぇっ!?はやっ!?
七:えへへぇ。もうタイトル聞いたらお姉ちゃんの説明聞くより読みたくなっちゃって。
六:おい。
七:それより田口教授めっちゃいいね!カッコよすぎ。
六:そうよね。最初、全裸に白衣で出てきたときには変人なのかと思ったけど、衛星を作る研究へのまっすぐさが少年みたいで可愛いわよねぇ。
七:いやいや、田口教授の魅力は大人っぽくてセクシーなところだから!タバコの煙を吐き出す表情ひとつとっても色気が漂うっていうか。
六:分かる~。大人の色気というか「絶妙なセクシーさ」があるわよね。私の好きな福山雅治さんに、なんだかちょっと似てる気がするし。
七:何年か前にやってた『ガリレオ』ってドラマで天才物理学者演じてたからじゃない。
六:そう湯川先生ね。田口教授も天才科学者だし。
七:白衣萌え~!
六:あぁ、確かに白衣ってなんかエロいわよね。
七:あと、教授とか先生っていう肩書きがあるとやっぱり萌えるよね!
六:エロいわねぇ~。
七:なんでお姉ちゃんは萌えをエロに持っていくかなー。
六:ふっ。大人だからさ。
七:そんなことより、私の大好きなロマンチックなシーンについても語らせて!
六:そ、そんな前のめりにならなくても、聞くよ、うん。
七:田口教授は衛星を作っているということで、やっぱり来ました星空シーン!
七:と思ったら大間違い!田口教授はそんなベタなことはしません!
六:お、おう。
七:なんと田口教授は星空じゃなくて衛星を見せに連れて行ってくれるの!衛星が肉眼で見えるなんて、知らなかった~!
六:ああ、確かにびっくりしたわ!
七:でしょ!しかもそれが流れ星みたいでキレイなの!うんちくと違って、ロマンチックな知識は大歓迎!私が欲しかったのはこれだよ~。
六:なるほどね。確かにただのうんちくじゃないわね。
あと、蛍光で光るプラスチックの星!
あのエピソードはなんだか可愛かったわよね。
七:うん!私の部屋の天井にもプラスチックの星、付けておこうかなぁ。
六:それよりあんた、大事なシーンを忘れてない?
七:ん?ほかにロマンチックなシーンあったっけ?キュンキュンするシーンがいっぱいありすぎてわからないけど!
六:生温いわっ!あるでしょ、とびきりキュンキュンするシーンが。
七:え?どこどこ?
六:それは……Hシーンよ!!
七:きゃーーー!お姉ちゃん大胆!それについても話しちゃうの!?
六:ふっ…これが大人の余裕ってやつよ。というか2人しかいないんだから問題ないでしょ?
七:そ、そっか。
六:この小説で登場するHシーンは2つ!「ヒロインのお家エッチ」と「研究室でのエッチ」よ。
七:きゃー。
六:「ヒロインのお家エッチ」では、隣りの部屋に兄弟がいるのに押し殺しても声が漏れちゃって…。はぁ。やっぱり定番だからこそのよさがあるわ。
七:定番サイコ―!
六:そして「研究室でのエッチ」は、本当に憧れのシチュエーションよねぇ。
七:憧れるー!
六:ここでの「教授」呼びはもうエロすぎるわぁ。
七:きゃー。田口教授―!あんなに子どもっぽい可愛さと、大人の男らしさを見せてくれて、私をどうする気ですかー!?
六:あんた恥ずかしがって読み飛ばしてるかと思ったら、ちゃっかりしっかり読んでるじゃない!
あと、私的には「好きでこの仕事を始めたことを思い出させてくれた」っていうのがグッときたわ。
あのエピソードはなんだか可愛かったわよね。
七:なに?お姉ちゃん仕事嫌いになっちゃったの?
六:嫌いじゃないけど、好きなことでも仕事になるとまた変わってくんのよ。
七:へぇ。
六:そんな悩みをいとも簡単に解きほぐしてくれる田口教授の少年心にジーンときたの。
七:そっかぁ。そういう仕事の悩みに共感できる人も多いかもね。
六:あと恋の悩みにもね❤
七:でも、田口教授ってほんとに色んな魅力を持っている人だから、誰が読んでも絶対に好きなるポイントがあると思う!
六:そうね。
もう田口教授好きすぎて現実の恋愛とかどうでもいいわ~。私、もっかい読んで田口教授との恋を楽しんでくる~!
あ、現実見ろって言ってたのに、よりドツボに……。でもまぁいいか……。私ももう一回楽しもうっと♪
©井上 奈菜